Japanese
English
特集 頭部外傷とPT・OT
頭部外傷の理学療法
Physical therapy for head injury
板場 英行
1
,
冨士本 隆文
1
Hideyuki ITABA
1
1中国労災病院リハビリテーション診療科
pp.443-450
発行日 1976年6月15日
Published Date 1976/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101238
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Ⅰ.はじめに
近年,交通事故,労働災害による頭部外傷後の患者が,リハビリテーション診療科へまわってくることが増しつつある.複雑な脳障害を呈する頭部外傷の症状は,種々多彩であり,他部の外傷や合併症を伴なうことも多く,その予後も決して良くないところから,我々を悩ませる疾患の1つである.
今回,私たちは,この頭部外傷の後療法としてのリハビリテーションの実際を,ことに,理学療法に関して述べるが,原則は,あくまでも緊密なリハビリテーション・チーム・スタッフのチーム・ワークが必要であることはいうまでもない.また,患者個々の能力に合った適切な訓練プログラムが,患者のゴールに向かって,すすめられねばならない.こうしたリハビリテーションの方針とその意義は,他の疾患(脳卒中,・切断,脊損等々)と,格別にかわったものではなく,適切にプログラムの設定・遂行がなされれば,満足すべき効果がえられるものである.
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