Japanese
English
特集 頭部外傷とPT・OT
頭部外傷のリハビリテーション
Rehabilitation of cranio・cerebral injury
三好 正堂
1
,
高山 利和
1
,
太田 主計
1
,
内田 健二
1
Seido MIYOSHI
1
,
Toshikazu TAKAYAMA
1
1九州厚生年金病院リハビリテーション科
pp.435-441
発行日 1976年6月15日
Published Date 1976/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101237
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頭部外傷は,今この瞬間にも日本のどこかで発生しているかもしれない疾病である.頭部外傷のリハビリテーション(以下リハビリと略す)を論ずるに当ってまず頭に浮ぶのはこのことと,わが国の劣悪なリハビリ診療事情である.理想を述べるなら,秀れた脳外科とリハビリ科のスタッフが一体となって,急性期よりリハビリまで一貫した治療を行うことであるが,しかしわが国にそのような診療のできる施設はいくつあるであろうか.過去,リハビリ知識の乏しいために多くの合併症を起こした悲惨な症例をわれわれは多数みてきた.
しかし反面,ある高名なリハビリ科医が述べた如く「リハビリは多数の職種と広大な施設がなければできないものでは決してなく,関係者がリハビリの正しい知識を持ち,チームを組めば病室の片隅や廊下ででもかなりできるものである」という真実を深く銘記しておかねばならないであろう.どんなに田舎の診療所でもかなりのことは出来るのであり,またやらねばならないのである.
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