Japanese
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特集 老人
特養における作業療法士の役割―現状と実際
The role of occupational therapist in nursing home
松下 起士
1
Kazuo MATSUSHITA
1
1悲田院老人ホーム
pp.113-116
発行日 1975年3月15日
Published Date 1975/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100967
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はじめに
特養のOTが老人施設協議会全国会議においてリハビリテーション部会(老人の健康管理も含めて)の中に取り上げられたのは,今から3年前である.OT学会においては老人のOTをテーマにしたのが,昨年の学会であった.その時,特養のOTと病院におけるOTとがごっちゃに論じられ,焦点をどこに合せるか困惑した記憶は新しい.結局老人ホームのOTと病院のOTでは目的,方法等若干異なるのではという見解が出された.すでに特養のある施設では,ごく一部のOT,指導員,寮母,看護婦などが草の根的に,リハビリテーションを導入し試みていたが,クローズアップされ,どの施設でも関心を示すようになったのはごく最近のことである.私が3年程前OTを老人ホームで始めた頃は,OTを老人クラブと同義に解釈する職員もおり,閉口したが,現在では少しずつではあるが正しい理解が生れつつある.いずれにしても特養におけるOTは暗中模索というのが実情ではなかろうか.私自身,経験が浅く,試行錯誤の連続で未だ系統的なOTを発表出来る段階ではないが,肌に感じたことを素直にまとめてみたい.
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