Japanese
English
症例の検討と反省
末梢神経損傷にて拘縮を防ぎえなかった一例について
Case study report of a contracture resulting from peripheral nerve injury
藤沢 しげ子
1
,
小池 信雄
1
,
根岸 喜美雄
1
,
灰田 信英
1
Sigeko FUZISAWA
1
1慶大病院リハビリテーションセンター
pp.365-371
発行日 1973年5月15日
Published Date 1973/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100631
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はじめに
理学療法の分野では,二次的合併症の予防ということが重要性を持っている.多くの疾患における最もポピューラな合併症の一つに拘縮があげられる.拘縮の予防方法は簡単なことである.しかしながら,PTが常に拘縮に対して勝利者であるということは困難である.時とすると拘縮の前に膝まずかされることがある.
ところでこれから述べようとする末梢神経損傷の理学療法においても,二次的合併症,わけても拘縮の予防,関節可動域の維持は,セラピーの基本条件であって,PTはその予防に最大の努力を払わねばならない.そしてまひ筋の拘縮の予防と筋力の強化をはかることが要求される.それにもかかわらず拘縮を発生させ,そのためにリハビリテートが遅れた一症例について,原因を考え,反省をしてみたいと思う.
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