Japanese
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症例の検討と反省
廃用手を持つ片まひ2例へのBraceの考案と経過の検討
One try to new modeled brace for two hemiplegic patient with no use hand
生田 宗博
1
,
古沢 早苗
1
,
福地 祥子
1
Munehiro IKUTA
1
1横浜市大病院リハビリテーション科
pp.276-279
発行日 1973年4月15日
Published Date 1973/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100608
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はじめに
片まひ患者のリハビリテーション(以下リハと略す)において,下肢の回復は良く約90%は歩行に実用性を得ている.一方,上肢の回復率は低く福井1)によれば,実用手に達する者よりも廃用手あるいは補助手に終わる者のほうが多い.
従来,これら廃用手に対するOT訓練は,Slingの作製やROM exercise にとどまっている.また,廃用手あるいは補助手を持つ片まひ患者の日常生活動作訓練こおいては,患手の利用に見きりをつけ,健手のみによるself-careの向上を期してdeviceなどの考案がされてきた.
一方,廃用手を持つ患者でも,患手をなんとか使いたいというニードの高い場合も多い.しかし,この問題に対する具体的試みはほとんどみない.そこで今回,廃用手を持つ患者2例に新らたに考案したbraceを装着させ,限られた動作ではあるが実用的補助手を得たので,この結果を症例検討の型で報告する.
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