Japanese
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特集 PT・OTと外科
術前・術後の呼吸訓練
Pre-operative and Post-operative Physical Therapy in Surgery
柳沼 百江
1
Yaginuma Momoe
1
1東京都養育院付属病院リハビリテーション部
pp.19-34
発行日 1973年1月1日
Published Date 1973/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100551
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1.はじめに
現実に手術前後の理学療法を手がけていることからこの稿を担当することになった.今回は乏しい経験の中からの問題提起と紹介が主になることは否めないが,少しでも今後の参考になれば幸いである.
日本の医師の間でもICU(Intensive Care Unit)やCCU(Coronary Care Unit)などのことばが使われ始めている.手術直後に短時間でもICUにて観察を必要とする患者もかなりおり,今後も医療・医学の進歩によって増加すると思われる.医療チームの一員としてわれわれ理学療法士の果たすべき役割という面から,少しくICUおよびCCUにもふれてみた.
参考までに当病院の理学療法科で昭和47年6月10日-8月10日に扱った手術前後の患者は14名(外科11名,婦人科2名,泌尿器科1名――開腹手術13名,乳癌摘出術1名――呼吸器系疾患の既往歴のある者4名,中枢性疾患の既往歴のある者3名,他にX線で異常を認めた者1名,腹部膨満のため腹式呼吸が困難な者1名,高齢による呼吸機能低下著明な者4名,その他1名)である.そのうちで短期間でもICUにいた者は7名になる.
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