書評
平易な実戦に役だつ実用の書「腰痛人間の医学シリーズ・6 実地医家のための会」―宮崎三郎・恵畑欣一・池田静哉編集
石田 肇
1
1日医大整形外科
pp.58
発行日 1969年10月9日
Published Date 1969/10/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100257
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序文にもあるごとく,“腰痛”という境界領域疾患に対し,実地医家はいかに対処していけばよいかということの解答が本書である.第一線で活躍中の各科のこの道の専門家が,長年の体験を結集し,そのエッセンスを一巻にまとめたのが本書の成り立ちである.一読すると,多面性を持った腰痛の問題を,いかに平易に,かつ実戦に役だつように編集に苦心されたかがうかがわれ,諸所に見られる欄外のメモはその一端と思われる.
編集内容は,冒頭,座談会形式による問題の提起,包括する問題の広さ,その対策など,知らず知らずのうちに,腰痛のアウトライン,核心に触れ,初心者にも近づきやすいが,専門家にとっても,看過しやすい要点を指摘している.
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