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実務の知識
作業療法における記録と報告に関する知識(その2)
Recording and Reporting in Occupational Therapy (Part 2)
矢谷 令子
1
Reiko YATANI
1
1九州リハビリテーション大学校
pp.48-51
発行日 1968年8月9日
Published Date 1968/8/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100137
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V.医学上の記録
1.依頼書,処方についての知識
作業療法の定義に“作業療法士は医師の指示のもとに云々……”とあるように療法士の仕事は医師の処方によって始まるのである。では作業療法士の立場に立って,医師の出す処方については,どの程度の知識を備えておくべきか考えてみたい。参考までに,『リハビリテーション医学の原理』(小池文英監訳)より引用してみると,“作業療法の処方を出したり関係諸事を処理したりするとき,いつも心に留めておかなければならないのは作品それ自体は副産物にすぎない,ということである。完全な作品を生み出すことよりも,製作上の操作をやり通すことのほうがはるかに大切なのだということを忘れてはならない。”
さらに以下抜粋してみると,
①なぜその作業をやらせるのか。
②予想される結果は何かということも書き加えるのが望ましい。
③目標達成のための従来の用具や装置を多少修正して用いるほうがよいと思うなら,医師はこのことを処方箋の中に詳しく,はっきりとかかねばならない。
④障害に関することばかりでなく,患者の健康状態,作業耐性などもあわせて考慮すべきである。
⑤治療期間,冶療頻度の指示
⑥作業負荷を漸進的に増やすのが望ましければ,その増加のテンポをはっきり指定する必要がある†。
ということがいわれている。
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