とびら
セラピストとしての自覚―第5回世界理学療法会議に参加して
遠藤 文雄
1
1日本理学療法士協会
pp.1-5
発行日 1967年11月9日
Published Date 1967/11/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100055
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心ある関係諸先輩長年の懸案であった「理学療法士及び作業療法士法」が昭和40年6月に施行されたことは,混迷する日本のリハビリテーション界にあってエポックとなる出来事であった。とかく専門家を軽視する日本の国民的な風潮の中にあって,それぞれ理学療法・作業療法に従事する専門家を法律的に保障したことは,一人医師や政治家の喜びに終ることなく,何よりも長年この種の仕事に従事した人達,あるいは今からこれらの仕事につこうとしている人達に,社会的・人道的に与えた自信と責任において,きわめて意義深いものがある。
今日まで第1回,第2回の国家試験が行なわれ,PT465名,OT53名が有資格者としてそれぞれの勤務についている。昭和41年7月有資格者だけの協会である「日本理学療法士協会」が発足し,同9月には「日本作業療法士協会」も発足した。私は幸いにも先輩諸兄の励ましとPT協会会員の涙ぐましいカンパにより,昭和42年5月13日より26日までメルボルンで開催された世界理学療法連盟(WCPT)主催第5回世界理学療法会議および第6次総会に日本PT協会を代表して,阪大武富氏と共にオブザーバーとして参加する機会を得た。
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