特別記事
第1回「国境なき出産会議」参加リポート
要田 美津子
,
大社 由美
pp.886-892
発行日 1997年10月25日
Published Date 1997/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901805
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
タイで行なわれたことに大きな意義が
はじめに
少し前のことになりますが,去る2月28日より3月2日までの3日間,タイ北部の都市チェンマイで,アセアン地域では初めての自然出産に関する国際会議「Birth Without Borders(BWB:お産に国境はない)」がユニセフの支援のもとに開催されました。開発途上国においては近代医療技術を先進国から導入するとともに,お産が医学的な出来事になってきているという事実があるからです。このような中でお産を見直そうという目的で,アセアン地域で国際会議を開催する意味は非常に大きいものです。
バンコクには,在留邦人の母と子をサポートする草の根グループ「すくすく会」があります。このグループは,母親たちが中心になって,医療従事者が支えながら運営されています。私もこの会を手伝う助産婦として,今回の会議の中心テーマである「自然出産及び母乳育児」を念頭におき,タイでも安心して納得ゆくお産ができることをめざして活動してきました。タイでこのような会議が行なわれることは,「すくすく会」にとっても大変喜ばしいことです。今後とも私たちの活動に良い影響を与えるものと信じます。私は,ぜひこの会議を成功させたく,お手伝いさせていただきました。
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.