Japanese
English
原著
咽喉頭異常感患者における甲状腺超音波診断の意義(第1報)
Clinical Significance of Sonography in Patients with Paresthesia of the Throat
山田 弘之
1
,
矢野原 邦生
1
Hiroyuki Yamada
1
1山田赤十字病院耳鼻咽喉科
1Department of Otolaryngology, Yamada Red Cross Hospital
pp.587-591
発行日 1987年7月20日
Published Date 1987/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210345
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.緒言
咽喉頭異常感を主訴として耳鼻咽喉科外来を受診する患者は年々増加傾向にあり,これをどう扱うかは現在われわれが抱える問題点である。大切なのは器質的要因を検索するさいに悪性腫瘍を確実に鑑別することであり,その頻度から咽頭,頸部食道,喉頭の悪性腫瘍に対する諸検査が積極的に行われているが,十分とは言い難い。
とくに甲状腺を含めた気管・食道周囲の組織に関しては,ほとんどの施設において触診のみのスクリーニングに終始しているといっても過言ではない。確かに触診は絶対不可欠のものであり熟練した臨床医にとってはこれで十分という諸家の報告例もあるが,患者自身も理解できるという点で画像診断は応用価値のあるものである。
The number of patients with paresthesia of their throat is increasing. The most important point is to rule out malignant tumors. Ultrasound findings of the thyroid showed the space occupying lesions in 41% of the patients with paresthesia of their throat.
The clinical significance of sonography in these patients was discussed.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.