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I.はじめに
胃・肺・乳・子宮がん等に対しては現在集団検診が行われているが,頭頸部がんに関しての報告は少ない。その大きな理山の一つに,頭頸部がんの発生頻度が少ないため胃あるいは肺のような集団検診の方法ではロスが大きい,ということが挙げられる。効率をよくするにはなんらかの方法―たとえば効果的な一次スクリーニング法の開発が必要と考える。
著者は昭和55年より北海道北部の名寄市で開業しているが,大変な進行がんに出合うことがある。当地には耳鼻咽喉科の専門医が少ないためであろう。異常を訴えてもなかなか専門医の診察を受けにくいなどの理由で集団検診を試みるのには適地であると考え,われわれは昭和57年より音声分析による喉頭疾患のスクリーニングを応用し集団検診を開始した1)。
We performed mass screening study of laryngeal cancer by the voice evaluation system using a computer which we have developed.
We examined about 3,000 people who lived in northern area of Hokkaido. Four laryngeal cancers were found and three of them were in the early stage.
We concluded that our system is reliable and the mass screening study of laryngeal cancer should be continued.
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