研究報告
循環器集団検診の試み
岩本 幸子
1
,
高木 政子
1
,
鈴川 靖子
2
,
中川 カオル
3
1大阪府八尾保健所
2八尾市保険課
3大阪成人病研究会
pp.47-50
発行日 1963年4月10日
Published Date 1963/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202819
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◇はじめに――成人病研究会のこと
ここ数年,成人病対策は次第に重要な問題として全国的にとりあげられるようになりましたが,私達保健婦も成人病について知識を深め成人病予防対策の一翼をにないたいと考え,去る35年6月,保健婦有志により大阪成人病研究会がつくられました.現在構成メンバーは保健所,市町村,事業所等の保健婦を中心に約60名で,毎月第4土曜日の午後研究会をもち,成人病についての講演,関係施設の見学等の活動を続けてきました.最初の一年間はまず基礎的な勉強をしようと高血圧を中心に講演を聞きましたが,第2年目からは更に訪問カード試作,衛生教育の教材作成,子宮癌術後の療養指導等について小グループをつくり自分達で勉強する努力を始めています.
大阪府では各保健所において昭和33年来住民検診と併行して血圧測定を行なってきましたが,その事後処理についての保健婦活動にはまだ種々検討されなければならない面がのこっているようです.私達は高血圧者の事後指導のうえに保健婦としてどういう役割があるかを検討するため共通の場をもちたいと考え,この研究会が主体となって集団検診を行う計画をたてました.実質的にその後の生活状況を追跡したいと考えたため対象数は54名という少数になりましたが,その経過を記したいと思います.
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