特集 扁桃—今日の臨床指針
III.扁桃炎の臨床
慢性扁桃炎と習慣性アンギーナ
山崎 嘉司
1
,
小川 浩司
2
1慶応義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室
2北里研究所病院耳鼻咽喉科
pp.791-795
発行日 1985年10月20日
Published Date 1985/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210028
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I.はじめに
与えられたテーマは「慢性扁桃炎と習慣性アンギーナ(以下習・アと略す)」である。
慢性扁桃炎の中には次の三つのものが含まれる。一つは単純性の慢性扁桃炎で臨床的にも咽頭部異常感,乾燥感など軽微な自覚症状をときに生ずるだけのものである。二番目には病巣感染性扁桃である。これも本来の姿は慢性桶桃炎でこれからいろいろな二次疾患が生じてくる。三番目が習・アである。すなわち扁桃に慢性の炎症性病変があり,これがなんらかの原因によって時々急性増悪を反復して起こす場合をいう。
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