鏡下咡語
Barry J. Anson教授のこと
関谷 透
1
1山口大学医学部耳鼻咽喉科
pp.442-443
発行日 1984年6月20日
Published Date 1984/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209791
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昨年10月,「Anson and Donaldsonの本」の著者の一人,Donaldson教授のおられるワシントン大学(シアトル市)を訪れた。そこで,偉大な解剖学者故Barry J. Anson教授を偲び,命日にあたる11月13日を前にして,その御冥福を心から祈念した。今ここにAnson教授の想い出を語り,併せて,没後まもなく出された教授の業績を讃えたB. F. McCabe教授のMemoriumを紹介したい。
1974年11月13日のこと,Anson教授は突然倒れ,救急車が呼ばれたが,大学病院に着き,救急室での治療が開始される前に亡くなられた。享年80歳であった。僅か5日前には不朽の名著であるThe Surgical Anatomy of theTemporal Bone and Ear,Third edition1)の全原稿,全図譜,表について共著者であるDonaldson教授と最終チェックを済ませた程,壮健であられたのだが……。
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