目でみる耳鼻咽喉科
中耳腔陰圧と耳管機能不全
桜井 時雄
1
1磐城市立総合磐城共立病院耳鼻咽喉科
pp.4-5
発行日 1983年1月20日
Published Date 1983/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209545
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耳管は,正常例では主として嚥下時に開口し,中耳腔の換気が行われている。したがって耳管機能を知るには,嚥下運動を行わせ,その動的観察が必要となる。
小児滲出性中耳炎(滲中)では耳管機能が失われ中耳腔が陰圧となる。この場合に鼓膜切開を行うと,鼓膜切開口より中耳腔内に空気が吸い込まれる。滲中ではこの状態が観察されるので耳管機能が失われていると推定できる。
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