目でみる耳鼻咽喉科
中耳貯留液の細胞診
山口 龍二
1
,
染川 幸裕
1
,
山中 昇
1
,
形浦 昭克
1
1札幌医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.314-315
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209431
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小児滲出性中耳炎の病因・病態についてはまだ不明な点が多い。貯留液の性状と病態との関連を調べるため,貯留液中の細胞成分を明らかにすることは意義のあることと思われる。そこで自動細胞収集装置(図1)を利用し,図2に示した特注のセルを作製し,中耳貯留液の細胞成分を検索した。
一般に,中耳貯留液の採取時に,鼓膜切開創からの出血が混入するため,正確な細胞成分の分析は難しい(図3)。鼓膜切開および吸引を慎重に行い,肉眼的に血液混入を除外しえた中耳貯留液(図4,5,6)に加えて青色鼓膜例からの貯留液も観察した。
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