目でみる耳鼻咽喉科
川崎病(MCLS)
高橋 文夫
1
,
飯野 知足
1
1自治医大耳鼻咽喉科
pp.4-5
発行日 1982年1月20日
Published Date 1982/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209378
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本症は,1962年日本小児科学会で川崎氏が「非猩紅熱性落屑症候群(7例)」として発表以来,臨床面を中心に研究がなされた。しかし,剖検例で冠動脈瘤形成,血栓閉塞が発表(浅井,1973)され,病理組織学的には乳児結節性動脈周囲炎に相当し,致命率(突然死を含む)1〜2%ありと報告されるに至り,一躍脚光を浴び,可久的速やかに小児科へ紹介する必要のある疾患となった。しかし,年間8,000名にのぼる患者のうち,多彩な臨床症状と,好発年齢が低いため,大部分が小児科を訪ずれるが,我々も本年,半年で3例を経験したように耳鼻科受診も少なくなく,主症状からでも,即,診断できるよう留意したい。
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