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I.緒言
扁桃研究のめざましい発展に伴い,扁桃による病巣感染が臨床面で注目を浴び,それと関連して耳鼻咽喉科領域におけるいわゆる不明熱あるいは微熱の解明が切実な問題となつている。しかし二次疾患としての腎炎やリウマチ熱などと違い,扁桃と微熱の研究はもつとも遅れている。本邦においても,臨床面での探究は1964年扁桃学会主催のシンポジウム「扁桃と微熱1)」を除き,余り成果はないようである。
事実上,発熱に関する最近の研究は:①体温調節中枢の電気生理学的分析,内分泌抑制,カテコラミン,5HTなどの役割,②熱性疾患の疫学的調査,③pyrogenの意義,とくに内因性pyrogenの発生機序,④臨床免疫学と関連して,発熱と感染,免疫,アレルギーとの関係などの基礎的分野において顕著な成果を挙げているにもかかわらず,臨床における解明されないいわゆる不明熱の診断はいつこうに減らず,われわれを悩ましている2)。当然小児科や内科からわれわれに送られて来る不明熱患者は年々増える一方で,諸家の注意を喚起したい次第である。
From 50 cases' experiences, we discussed about the relations between the tonsils and FUO, and came to the conclusion that tonsillectomy or at least tonsillar lacunar irrigations should be carried out after a series of detail examinations including tonsillar provocation test, in which the tonsils are proved to be a cause of fever.
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