創刊50周年記念特集 今日の耳鼻咽喉科/治療のコツと全身管理
症候群
DIC
安部 英
1
1帝京大学医学部内科
pp.854-855
発行日 1978年10月20日
Published Date 1978/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208778
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DICとは何か,原因疾患と発生機序
DICとはdisseminated intravascular coagulation syndrome(汎発性血管内凝固症候群)の略称であるが,またdefibrination syndrome(脱フィブリン症候群)ともいい,一般には全身の血管内ことに微小血管内で血液の凝固が起こり,血液循環が障害されて終末臓器に機能不全を起こすとともに,広汎な凝固のため血中の凝固因子が消費されて凝固障害(consumption coagulopathy)を起こした状態と考えられている。
しかしこの状態には必ず原因疾患があるので,DICを診断した場合にはその原因疾患を探究しなければならない。この原因疾患の治療だけでもDICが軽快するからである。原因疾患のうち頻度の高いものからならべると,
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