鏡下咡語
二人の死
岡安 恒武
pp.460-461
発行日 1978年6月20日
Published Date 1978/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208667
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千葉の朝の寒川岸壁で,汚ない麦藁帽をかむつた男が釣りをしていたら,「爺さんつれたか」などと,うつかり声をかけてはいけない。という風聞が,私たち釣り狂のあいだに神話のようにつたわつていた。
「さつぱり」とふり向いた顔が,耳鼻科の久保教授?であることが,往々であつたからである。
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