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I.聴性脳幹反応とは何か
1.コンピュータの機能
ヒトにある条件下の音をきかせると,聴覚系の神経の束(たば)は比較的大きい電気的反応をおこす。これを誘発反応という。比較的大きい反応とはいえ心電図の電位ほど大きくないから,心電図のように遠くの部位から,簡単な増幅器で記録することはできない。たとえ増幅度を上げても反応の電位が小さいと,簡単に反応がとり出せない。それは次の3つの理由による。1)生体には聴覚系以外の沢山の電気現象があつて,それにかくれてしまう。2)反応のおこる部位とそれを誘導する電極までの距離がはなれていれば,電位は減衰するから,反応は得がたくなる。3)増幅器自体の中の真空管やトランジスターに雑音的な電位があり,目的とする反応がそれにかくれてしまう。このような困難な条件があるのに,電極を頭頂部と耳垂において,脳幹部の聴神経系の反応が得られるのは,平均加算するコンピュータの働きによる。
コンピュータは第一番目の音をきかせた瞬間から次の音が始まる直前までの生体の電気現象を記憶しておく。第二番目の音をきかせると,第一回目と同じ反応がおこるから,これを第一回目の反応の上にかさねて(プラスして)記憶する(第1図)。
Following the discussion of the fundamental principle of the brain stem response, the author suggests that this term should be revised to "vertex fast response". And, the loudness of the click-sound should not be recorded by such terms as "hearing level or sensation level", but it should be sufficiently termed by the use of dB.
The brain stem response are listed as randing from N1 to N7, but excepting for N1 the remaining sensations appear to pass through various nervous routes.
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