鏡下咡語
医薬分業を行なつてみて
深町 正陽
pp.604-605
発行日 1976年8月20日
Published Date 1976/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208387
- 有料閲覧
- 文献概要
医薬分業ということに眼を向けだしたのは約8年前のこと,そのきつかけは投薬のメリットが税制や処方箋料に対して,果してわれわれが考えているようなものであろうかと疑問を持つたことからである。その当時の調査で当時の花形であつた一部の抗生物質を除くほとんどの薬剤が,当時の健保報酬ではわれわれの漫然と予想していたメリットを下廻つたことを記憶している。これが分業に首をつつこませる引金となつて,以来院外処方箋を発行しはじめ,現在では投薬の8割以上を処方箋に切替えている。さて実際に分業を行なつてみて感ずる事が多多あるが,耳鼻咽喉科医という私の立場から思いつくままに筆を執つてみたい。
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.