鏡下咡語
レセプト
山下 憲治
pp.830-831
発行日 1975年10月20日
Published Date 1975/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208269
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毎月の月はじめに,本誌の購読者の大部分を占めると思われる開業保険医が,その作製に多大の時間と労力を消費するところの診療報酬請求明細書のことを,「レセプト」というようである。医師会報や保険医新聞に「レセプト」の字がしばしば見られ,医師の会合ではほとんどまつたく「レセプト」と呼ばれている。これは京都だけの事かと思つていたら,全国的のものであると教えられた。診療報酬請求明細書と書いたり言つたりするより,「レセプト」がはるかに簡単であるからである。
さて,「レセプト」は片仮名書きだから,これは外国語にちがいない。英・独語に精通し,仏・羅語も読めるが,その他は知らない筆者にはこの「レセプト」の原語がわからない。国語辞典にも外来語辞典にもないので,その方から原語を求める事もできない。筆者は初めからこの「レセプト」に不審を抱いているので,自分で書いたり言つたりする事は絶体になかつた。
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