特集 症状からみた検査のすすめ方
鼻出血
志水 雄輔
1
,
藤谷 哲造
1
,
荻野 興蔵
1
,
窪田 洋一郎
1
,
森本 大和
1
1神戸大学医学部耳鼻咽喉科学教室鼻グループ
pp.677-683
発行日 1974年10月20日
Published Date 1974/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208123
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Ⅰ.緒言
耳鼻咽喉科領域における出血性疾患中,鼻出血はもつとも多いものであり,かつ他科領域との関連も深い。鼻出血には鼻・副鼻腔より出血する真の鼻出血,鼻腔の皮下または粘膜下出血,さらには鼻・副鼻腔以外からの出血が鼻腔を介して出現したものが含まれるが,これらの鑑別は困難な場合もある。
鼻出血は一つの症状であつて疾病そのものの本態を表現しているのではない。したがつて,鼻出血を訴えて来院した患者に対しては,種々の方法によつて原因疾患を知る必要がある。
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