特集 症状からみた検査のすすめ方
水様鼻漏
林 鷹治
1
1広島大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.665-675
発行日 1974年10月20日
Published Date 1974/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208122
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水様鼻漏をいわゆる水ばなと解せば,さして難しく考える必要もない様に思われるが,的確な診断による効果的治療をめざすならばそこに知識のまとめもいるだろうし,鼻からもし髄液が流れ出るとの症候でもあれば,その重症度からいつても早急な判断をせまられる事であろう。ぶ厚い成書に目を通してみても水様鼻漏の鑑別診断についてはくわしい記載がなく古典的病名が少数並べてあつたにすぎない。本稿では,「症状からみた検査のすすめ方」の目的に沿うよう症候と診断を結ぶ線を描き直し,さらにまた新しい考察にも至るよう基礎的問題も整理してみたい。
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