鏡下耳語
日耳鼻地方会の不振
奥田 稔
1
1和歌山医科大学
pp.586-587
発行日 1973年8月20日
Published Date 1973/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207950
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私の教室に,時に,他大学の教室の方が,アレルギーの見学にみえる。茶飲み話しに,"最近あなたの地区の地方会は盛会ですか"ときくと,大かたは"面白くありませんね"である。"ちやんと出席してますか"とさらに尋ねると,"あまり出ません"ということである。"出席して,面白くしたらどうですか"とたたみかけると,"そうですね"と気のない顔である。
物見遊山をかねた全国的な学会はそうでもないが,地方会の集りが,昔より大変わるいと,誰でもいう。関東地方会でも,苦心の改善が試みられたときいている。日曜日は休養の日なので,土曜日に日をかえた。一人の演説時間が短かすぎるので,たがいの理解が得られないのではないかと,時間を長くした。特に興味ありそうなテーマを揃え,シンポジウム形式にした。社会保険のため,特別の時間を作つた。関西にいてきく話しであるから,間違いもあるだろうが,どうやら,どれもこれも,はかばかしくなかつたようである。当大阪地方会では1人5分の演説でやつているが,さつぱりしないとはいえ,何とかやつている。
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