薬剤
Paramidinの経口投与による血中および副鼻腔粘膜への移行と臨床成績
山本 馨
1
,
杉山 正夫
1
,
田中 耕一
1
1大阪市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.217-222
発行日 1969年3月20日
Published Date 1969/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207271
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Ⅰ.緒言
近年,抗炎症作用を有する薬剤の研究が盛んである。Steroid Hormonは抗炎症剤として,優れた効果があり,今日,広く普及しているが,反面長期連用によつて種々の副作用をきたす難点がある。また,非ステロイド性の抗炎症剤として,蛋白分解酵素,Pyrazol系抗炎症剤,Butazolidine誘導体などの種々の薬剤が開発され報告されているが,一層強力で,かつ副作用の少ない非ステロイド性の抗炎症剤の出現が期待されている。
BCP(5-n-Butyl-1-cyclohexyl-2,4,6-trioxo-perhyropyrimidine)すなわらパラミヂンは,このような要求に応ずる非ステロイド性消炎剤として,また,腫脹抑制剤として開発された1)2)3)4)。このBCPを用いて,副鼻腔炎患者を中心として臨床実験を試なたので,その結果をここに報告する。
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