特集 耳鼻咽喉科領域における症候群
Plummer-Vinson症候群
pp.1328-1329
発行日 1967年12月20日
Published Date 1967/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203879
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口腔,咽頭,食道の粘膜の萎縮に伴う嚥下困難を主症とする。Plummer, H. S. は嚥下困難が高度の貧血の時にしばしば見られることに注目し,Vinson, P. P. が,本症の特徴として嚥下困難,貧血,口内炎の徴候を合わせて,本症候群となった。
嚥下困難の原因については,食道上半部の粘膜腫脹,剥離および筋層の肥厚を剖検上認め(McGeeら)また舌,下咽頭食道部の上皮剥離,角化,筋層の退行変性を認めている(Suzman)。このような器質的変化を主張する者の他に,食道入口部の粘膜の萎縮に伴う刺激伝達の障害が神経筋組織の異常興奮を起こし痙攣が起こるという(Hurst)。
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