発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004157262
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
70歳男.4年ほど前から右前頸部腫瘤を自覚していた.甲状腺機能亢進を示したため手術を勧められたが拒否し,抗甲状腺薬にて経過観察していた.今回,腫瘤の増大と甲状腺機能コントロール不良のため手術を承諾し紹介入院となった.入院時頸部CT所見では甲状腺右葉に7×5.5×10cm大で造影効果良好な内部に大小の嚢胞状の乏造影域を有する腫瘍と左葉下極に1.5cm大の同様な結節を認めた.99mTcシンチグラムでは腫瘍部に一致して強い集積を認め,穿刺吸引細胞診の結果はclass IIであった.Plummer病の術前診断にて甲状腺機能コントロール後に甲状腺右葉切除術・左葉腫瘍核出術を施行した.摘出標本の右葉は10×5×4cm大・左葉は径2cm大で,病理組織学的所見から腺腫様甲状腺腫と診断され悪性像は認めなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2004