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耳鼻咽喉科領域における酵素療法について
栗山 一夫
1
,
牛嶋 申太郎
1
,
小川 英太郎
1
1日本医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.991-994
発行日 1965年10月20日
Published Date 1965/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203502
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Ⅰ.はじめに
醗酵(fermentation, Gärung)という不可思議な現象は,古くはサルが樹木の洞(うろ)に蓄え飲用したという猿(ましら)酒や,ヒトが最初はふとした偶然の機会から見出したのであろう醸造酒(日本酒,ブドウ酒など)等により自然に利用されて来ていた。
また醗酵によく似た消化については18世紀半ばから後半にかけてRéaumurやSpallanzaniらによつて肉片が胃液により液化(消化)されることが報告されている。しかしこれらはまだ体系づけられた一つの学としての形態はなしていなかつた。
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