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新粘膜表面麻酔剤"Xylocaine Viscous"の使用経験
小川 常二
1
,
椿 茂和
1
,
鈴木 睦郎
1
,
守屋 孝子
1
,
村島 良子
1
,
山本 昌明
1
1国立東京第一病院耳鼻咽喉科
pp.1079-1081
発行日 1962年11月20日
Published Date 1962/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202964
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I.まえがき
耳鼻咽喉科領域に於ては他の領域よりも粘膜表面麻酔の重要性が大きく,手術のみならず簡単な検査等でも表面麻酔のいかんによつて結果が左右されることがはなはだ多い。
古くは塩酸コカインを始めとして最近に至るまで各種の粘膜表面麻酔剤の出現をみ,それらの作用,副作用についてはすでに多数の人々によつても論じられているがこれら粘膜表面麻酔剤はすべて局所に塗布または噴霧することにより医師の手をわずらわして麻酔を行つてきた。これらは簡単なことであるが時によつて繁雑なわずらわしさを医師にも患者にもあたえていただけでなく,患者によつては薬液の不味さ塗布または噴霧される操作から拒否することがあつたことは耳鼻咽喉科医が必ず経験していることである。
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