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喉頭蓋嚢腫の1治験例
頼実 一男
1
,
奥野 保夫
1
1岡山大学医学部耳鼻咽喉科教室
pp.45-48
発行日 1962年1月20日
Published Date 1962/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202796
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緒言
喉頭に発生する嚢腫は,喉頭良性腫瘍の中ではさして大なる比率を示す疾患ではない。しかし喉頭嚢腫に関する文献は,私共の渉猟した範囲内でも内外共に可成りの数に認められている。なかんずく,喉頭蓋は喉頭嚢腫発生部位として,その占める地位は大きい。
私共は,最近喉頭蓋に発生した腫瘤(術前組織診断では,リンパ腫)に遭遇したが,咬扼反射過敏なため余儀なく舌骨下咽頭切開術により腫瘤を摘出した所,実は喉頭蓋嚢腫であり,組織学的にHyperplasia of lymphoid tissue with cysticcryptの所見を認めた症例を経験したので報告し,大方の御参考に供したい。
An epiglottic cyst is surgically romoved through a subhyoid median incision. The patient a woman, aged 38, made an uneventful recovery.
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