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喉頭蓋嚢腫の4症例
斎藤 成司
1
,
五十嵐 篤男
1
,
永瀬 邦彦
1
,
倉井 秀夫
1
1慶応義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.893-897
発行日 1959年11月20日
Published Date 1959/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202353
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I.緒言
喉頭嚢腫は喉頭に発生する良性腫瘍のうち比較的まれに遭遇するもので,大きさも種々であるが,まず豌豆大位までのものが多い。従来,これらに対しては喉頭鏡を用いて寒係蹄または鉗子などによつて除去するか,あるいはKillianの懸垂喉頭鏡を用いて摘出するか,いずれにしても咽頭内操作によつて処置する場合と,嚢腫が大で口腔内操作によつて完全に除去することが困難なため舌骨下咽頭切開術を余儀なくされる場合などがある。今回,我々は喉頭蓋嚢腫4症例においてWeller氏法により除去した2例と,舌骨下咽頭切開術により除去した2例を経験したのでここに報告する。
Four cases of retention cyst on the anterior surface of the epiglottis are reported. In 2 cases the removal of the cyst was effected through subhyoid incision and in the other 2 cases it was accomplished by means of chest stabilization and direct laryngoscopy.
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