特集 出血と止血
Ⅱ.各論
1.部位別の出血及び止血
a.耳
切替 一郎
1
,
佐藤 靖雄
1
,
野村 恭也
1
1東大医学部耳鼻咽喉科
pp.297-300
発行日 1961年4月20日
Published Date 1961/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202648
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耳疾患の症候のうちで出血という現象は鼻・咽・喉頭疾患の場合よりはるかに少い。また耳疾患の症候としての難聴,耳鳴,めまい等よりも,それが直接感覚器官に関連する場面が少ないために軽く扱われる傾向がある。しかし,皮下出血から動・静脈出血に至るまで,大なり小なりそれぞれ主疾患の診断ならびに予後判定のための手がかりとなる。
本論に入るに先立ち,耳の血管分布を解剖学的に述べよう。
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