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難聴及び耳鳴に対するオクタミン錠の効果について
山本 馨
1
,
横山 俊彦
1
,
小山 仁子
1
,
大迫 茂人
1
,
星野 健一
1
,
吉岡 力
1
1大阪市立大学医学部耳鼻咽喉科教室
pp.45-51
発行日 1961年1月20日
Published Date 1961/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202598
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I.緒言
難聴及耳鳴に対する治療法は,古くから各方面に渉つて研究されているが,未だ満足すべき成果の得られていないのは,周知の通りである。
我々はこの度,生体エネルギー代謝課程に一種の補酵素として重要な役割を演ずると云われているチオクト酸アミドと,これにニコチン酸,塩酸パパベリンを主成分として配合したオクタミン錠を,藤沢薬工より試供品として提供されたので,これを耳鳴のみ,及び難聴並びに耳鳴を主訴として,当外来を訪れた患者の内,特に神経性難聴と診断された70例(125耳),並びに耳科学的に異常を認めず,原因不明の耳鳴を主訴とした15例(20耳)に対して使用した成績を報告し,御批判を仰ぐ次第である。
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