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先天性虹彩異色(いわゆる金銀眼)と合併した片側聾の1例
松本 勝男
1
,
山田 彰
1
,
時田 広
2
1札幌鉄道病院耳鼻咽喉科
2札幌鉄道病院眼科
pp.23-26
発行日 1961年1月20日
Published Date 1961/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202594
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I.緒言
眼色素欠乏或いは部分的眼白児症に聾唖が合併したという報告は,時に見られる所であるが,この中,一眼の虹彩が日本人の正常の色を呈し,他眼の虹彩全部が之と似もつかぬ,白人の様に青い色を呈する虹彩異色,いわゆる金銀眼(これは,それ自身,稀なものであるが1)2))と難聴との合併症例については,吾が国に於て,永谷3),甲野4)熊本5),長崎6),鎌田7)などの報告が目につくが,かなり珍らしいものの様である。但し,これら症例の難聴は,大部分が両側の聾であり,従つて患者は先天性聾唖が殆んどある。ところが,吾々は金銀眼の虹彩の色の脱色した方に片側の聾を認めた1例に遭遇したので,興味ある症例と考え,報告して,諸賢の御批判を仰ぎたいと思う。
Matsumoto and associates report a case of unilateral complete deafness on the side in which the eye was affected with congenital hetrochromia iridis ; the patient was a gill aged 11. The authors believed that there is a likely connection between the eye and ear affections.
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