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ホスタサイクリンの噴霧吸入療法
鳥山 寧二
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1武蔵野赤十字病院耳鼻咽喉科
pp.695-696
発行日 1960年8月20日
Published Date 1960/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202512
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耳鼻咽喉科領域の噴霧吸入療法でテトラサイクリン系の抗生物質が使用されたのはかなり昔からである。しかし,テトラサイクリン系統のものの難溶性のため,プロピレングリコールに溶解したり,または蒸留水に溶かしその上清を使用したり,あるいは蒸留水に懸濁したまま使用したりしてきた。これら在来の薬形を使用したものでは,使用後に異味を感じ,あるいは使用量が不正確,一定にしがたく,さらには噴霧粒子の過大のため目的の部位に充分吸入されない等のうらみがあつた。
われわれは静注用ピロリジノメチルテトラサイクリンの極めて溶解度の高いことに着目し,ホスタサイクリンを噴霧吸入に使用した経験を記載してみる。
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