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球状上顎瘻管症例
伊集院 健
1
1熊本大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.295-297
発行日 1960年4月20日
Published Date 1960/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202424
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I.緒言
耳鼻咽喉科領域に於ける瘻管形成疾患としては側頸瘻,正中頸瘻並に外耳瘻が知られている。頸瘻は嚢胞の炎症性病変による自潰又は切開に基き二次的に見られる事が多いが,外耳瘻はその殆んどが先天的に発生する。之等に比して口唇部に於ける瘻管は出現頻度が少い。口唇部は顔面破裂部に発現するものであり,此の中,口角部,下唇部の瘻管については2.3の報告が見られるが,ここに報告する上口唇部の瘻管症例は本邦文献にその報告がないと思われる稀行なものである。
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