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明瞭度検査用語の再検討(その1)—周波数遮断と言葉のきゝ違い
大沢 寛
1
,
梅垣 昭一
1
,
加藤 玲子
1
1名古屋大学医学部耳鼻咽喉科教室
pp.177-182
発行日 1957年3月20日
Published Date 1957/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201751
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Ⅰ.緒言
最近明瞭度検査用語の選択について相当深く検討が加えられつつある。而して是等は,平等率或は会話率の面,或は又音節数の面よりの考察であるが,一方日本語音の含有する周波数帯域の点より,その特性を考えて見る必要がある。そこで私共は先づ高域低域周波遮断によつて日本語音の聞き違いの状態を観察して見た。この点については外国ではFletcherの研究があり,又是を応用したBeasleyのDifferential speech. hearing testの検討が報告されている。吾が国では落合氏の詳細な研究があり,吾が領域でも服部,武山のHigh-pass,Band-pass-Filterによる実験があるが,未だ明瞭度検査用語の選択えの考察は少ない。
そこで私共は各音節の含む周波数帯域の面から検査用語の批判を行つて見たのである。
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