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側頭骨外科における耳内法
後藤 修二
1
1名古屋大学
pp.27-33
発行日 1956年1月20日
Published Date 1956/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201481
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中耳の外科的手術が生命の危険から救わんとするという目的以外に,聴器機能の恢復という方面に向つても行われる様になつて来た。そして耳硬化症に対する治療法としての内耳開窓術が,Lempertによつて耳内切開によつて行われ,非常な成功を收めた。ここに於いて側頭骨の外科的手術が耳内切開によつて広く行われる様になつた。
然しながら外耳道経由,又はこれに類する手術法は,文献的には古くから一部の人々によつて報告されている。即ち1892年Hoffmann,1895年Kessel,1907年柏原,1912年Thies,1913年和辻,柏原,1926年星野,1928年Lempert,1930年Lempert. 而して1938年Lempertがあらゆる中耳炎並にその合併症の手術に耳内法を発表して以来,相次いでこれに関する多数の報告がある。即ち1939年Wishart,1940年丸山,1941年Shambaugh,1943年木村,1945年Bois,Mc Curdy,1947年Morrison,1949年Lempert,House,1950年Mc Quiston,1951年後藤(光),佐々木等である。
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