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口腔のみに現れた扁平紅色苔癬の1例
三輪 正己
1
1京都府立医科大学耳鼻咽喉科教室
pp.438-440
発行日 1954年9月20日
Published Date 1954/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201189
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緒言
扁平紅色苔癬は1)Erasmus Wilson(1869)が最初に報告し,4)Kaposi(1872)により,扁平紅色苔癬と尖圭紅色苔癬とに分類せられた疾患である。本症が口腔粘膜にみられる際には,単独に口腔のみに現れる場合と皮膚め扁平紅色苔癬に随伴してくる場合との2つがあり,前者の口腔単独型は非常に稀であるとされている。之はその多くが自覚的症状の軽微なることより看過され易い為かとも思われるが,耳科領域に於ける本症の報告は我国に於ては,僅かに尾形,高原の2例を見るのみである。私は最近中村臨牀に於て本症例を経験したので,茲に大要を報告し,御批判を乞うものである。
MIWA reports a case of dermatitis exfoliativa that involved only the mucous membrane of the mouth. The diagnosis is confirmed by histopathological study. The author believes that the disease manifestation of this malady is closely related to that of allergy.
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