CLINCAL REPORTS
鼻性眩暈に就て
岩田 逸夫
1
1名古屋赤十字病院耳鼻咽喉科
pp.264-265
発行日 1951年6月20日
Published Date 1951/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200516
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緒言
副鼻腔炎の際に眩暈の起り得る事は,昭和10年齋藤氏が前額洞の潜伏型炎により悪心,嘔吐を伴う廻転性眩暈発作,均衡障害,歩行時不安定感,乗物に酔い易い等の症状を呈する事があると述べて斯界の注意を喚起しているが,其の後文献にも報告なく,且又之が発生機転に就ては西端教授も不明と述べておられる.私は最近之が1例を経験し,副鼻腔疾患と頭痛,或いは眩暈,嘔吐との関係について之が解明を試みたから,此処に報告し諸賢の御批判を仰ぎ度いと思う.
症例 家族歴,既往歴,特別の事はない.
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