Japanese
English
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嚢胞腎症例の臨床的観察
A CLINICAL OBSERVATION OF POLYCYSTIC KIDNEY
小野寺 豊
1
,
杉田 篤生
1
,
鈴木 騏一
1
,
矢吹 日出雄
1
,
染野 敬
1
Yutaka ONODERA
1
,
Atsuo SUGITA
1
,
Kiichi SUZUKI
1
,
Hideo YABUKI
1
,
Takashi SOMENO
1
1東北大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Tohoku University School of Medicine
pp.455-460
発行日 1966年5月1日
Published Date 1966/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204355
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I.緒 言
腎には種々の型の嚢胞性疾患がみられるが,そのうちの一つとして嚢胞腎がある。この嚢胞腎は腎実質に無数の小嚢胞の存在する疾患で,成人型と幼児型とにわけられ,遺伝性が認められ,さらに両側性,進行性であると考えられている。また同時に他臓器にも嚢胞性疾患を合併することが多く,特異な病態を示し一般に広く知られている疾患である。しかし実際に経験する症例は意外に少く,私共の教室でも昭和34年4月より同40年までの6年間に成人型17例,幼児型1例の計18例を経験しているにすぎない。これらの症例の臨床像を種々検討してみたところ,2〜3の知見を得たと思われるので,ここに報告する。尚,今回は成人型嚢胞腎について述べ,幼児型については後日報告することにする。
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