臨床経験
腰椎麻酔を必要としない水溶性造影剤ConrayによるMyeloradiculography
加藤 晋
1
,
吉田 徹
1
,
杉浦 皓
2
Susumu KATO
1
1刈谷豊田病院整形外科
2名古屋大学医学部整形外科学教室
pp.717-727
発行日 1970年9月25日
Published Date 1970/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904454
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脊髄腔造影は,脊髄 脊椎外科において神経学的検索・髄液検査・筋電図とならび重要な診断法であり,SicardとForestier1)が1922年Lipiodolを用いて脊髄腔造影を施行して以来,造影剤の開発とともに数多くの造影剤が使用され来たが(第1表),Shapiro2)も述べているように,理想的な脊髄腔造影剤は髄液と完全に混和し,完全に吸収され,局所的にも全身的にも毒性がなく,薬理学的に不活性で,満足すべき造影能力を有するという条件をみたさなければならない.現在ではアメリカではRamseyとStrain3)が1942年に紹介した油性造影剤ヨード・フェニール・ウンデシル酸のエチルエステルが,商品名Pantopaque(ヨーロッパ諸国ではMyodil)として広く用いられ,一方スカンディナビア諸国では水溶性造影剤のヨード・メタン・スルホン酸のナトリウム塩が,商品名Kontrast U(ドイツ・イタリーではAbrodil,フランスではMethiodal,アメリカではSkiodan)としてもつぱら使用されている.
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