Japanese
English
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Erythrocyte Autosensitization—症例報告
ERYTHROCYTE AUTOSENSITIZATION : REPORT OF A CASE
田中 宏
1
,
久保 縁
1
,
霜田 春男
1
Hiroshi TANAKA
1
,
Yukari KUBO
1
,
Haruo SHIMOTA
1
1新潟大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
pp.1099-1106
発行日 1965年11月1日
Published Date 1965/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204216
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I.緒 言
今日皮膚科学の分野においても,多くの疾患の病因論に関して自己感作ないし自己免疫現象の概念が導入されるようになり,多大の関心が寄せられている。しかし病変の成立に対する細胞組織の変化と自己抗体との具体的な関係については,未だにはつきりしない場合が多い。
著者らは最近特異的な出血性皮疹を呈する1例に遭遇し,種々の検索を重ねた結果,恐らく自己の赤血球が抗原性刺戟となつて病変を惹起する,従来皮膚科領域に報告をみない稀有な疾患であると考えるに至つた。本症例は1955年Gardner & Diamond1)が雑誌"Blood"にautoerythrocyte sensitizationと題してはじめて報告した4症例の所見に一致する。彼らによれば本症は次の如き特徴を有する。
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