Japanese
English
--------------------
原田病の1例
A CASE OF HARADA'S SYNDROME
飯田 節夫
1
Setsuo IIDA
1
1神戸医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kobe Medical College
pp.713-716
発行日 1965年7月1日
Published Date 1965/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204131
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.緒 言
特異な皮膚随伴症状を伴う急性特発性葡萄膜炎については,1906年はじめてVogt1)が注目し,ついで1914年小柳2),1926年原田3)と相次いで報告され,爾来報告者の名を冠してVogt-Koya—nagi-Harada-syndromeとして広く知られ,内外にわたつて多数の症例が報告されている。
しかしながらその殆んどは急性の眼症状を中心として眼科領域に於て報告されたものであり,脱毛,白毛,白斑等の皮膚所見の記載は比較的簡略にすぎ,本邦に於ても皮膚科領域における報告例は太田4),遠山5)を始めとして,以来木内(1929)6)谷野(1937)7),西田(1949)8),中村(1950)9),中村(1951)10),伊藤・吉峯(1951)11),高木ら(1958)12)上原・小林(1962)13)等10例を越えない現状である。そこで我々は最近経験した原田病と思われる52歳女子の1症例につき,その皮膚所見を中心に各種臨床検査成績をも併せ述べると共に,若干の文献的考察をも加え報告する。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.