増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド
6 ぶどう膜炎
原田病
岩田 大樹
1
,
南場 研一
1
1北海道大学大学院医学研究院眼科学教室
pp.230-235
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214176
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
クリニック・病院で診るときのポイント
クリニックで診るとき
・Vogt-小柳-原田病(原田病)の初期には前眼部炎症がみられないこともある.前房炎症がみられるときだけではなく,みられないときでも視力低下,霧視や飛蚊症などの症状があれば必ず眼底を確認する.
・漿液性網膜剝離を伴わない視神経乳頭浮腫型では診断に苦慮することがある.疑わしいときにはこまめな診察を行い,紹介の必要性を判断する.
病院で診るとき
・紹介を受けた病院では,原田病の遷延型への移行を防ぐためにも早期診断・早期治療を心がける.
・眼科画像検査として,眼底造影検査,OCT,レーザースペックルフローグラフィなどが有用である.ただし原田病は全身疾患であり,特に診断に苦慮する場合には髄液検査,感音性難聴などの全身検索も行う.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.