Japanese
English
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特発性後腹膜線維症の1例
IDIOPATHIC RETROPERITONEAL FIBROSIS: REPORT OF A CASE
宗 菊次郎
1
,
鈴木 滋
1
,
野坂 謙二
2
Kikujiro SO
1
,
Shigeru SUZUKI
1
,
Kenji NOZAKA
2
1関東中央病院泌尿器科
2関東中央病院臨床検査科
1Department of Urology, Kanto Centrol Hospital
2Department of Medical Technology
pp.179-182
発行日 1965年2月1日
Published Date 1965/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204014
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I.緒 言
本症は後腹腔に線維性増殖が起つて尿管を埋没圧迫し,その通過障害を来す疾患で,その本態は未だ明かでなく,各報告者によつて色々の病名で報告されている。Hachéによると,1905年Albarranが第1例を報告しているが,その後の報告例は極めて少なく,僅かにMarion(1935年)Pérard(1937年)等が見られるに過ぎないが,1948年Ormondの論文が発表されて始めて世の注目をひき,多数の報告例が発表されるようになり,現在既に100例を越えているそうである。本邦では三瀬の2例,高安等の1例,村上の2例を見るに過ぎない。吾々も最近本症の1例を経験したのでその症例を報告し,併せて本症を文献的に考察してみる。
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