Japanese
English
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瘙痒性皮膚疾患に対するHomochlorcyclizineの効果と小実験
CLINICAL AND EXPERIMENTAL STUDIES ON SEVERAL PRURITIC SKIN DISEASES
大城戸 宗男
1
Muneo OKIDO
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.1149-1152
発行日 1964年11月1日
Published Date 1964/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203934
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I.はじめに
所謂組織ホルモン乃至局所ホルモン中に含まれるBradykininは1949年Rocha e Silva1)により発見され,次いでその構造式及び合成法が確立されるに至り,その基礎的研究は進み,更に近時炎症においての血管透過性因子として重視されつつある。しかるに現在まで皮膚科領域におけるこの報告はあまりみられない。
今回強力な抗bradykinin作用を有するといわれるHomochlorcyclizine(以下H.M. と略す)の試用の機会を得たので,Pinkus2)のStripMethod及びFrank3)等の色素静注併用法を用い,histamine,serotonin及びbradykininの血管透過性に対するH.M. の影響を検討し,更にこの薬剤を2,3の瘙痒性皮膚疾患々者に投与し,その止痒効果が著しい事を認めたので,ここに報告する。
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